[金比羅さんのお神酒を造るセレブ蔵]
金比羅さんは海の神様。平安時代より全国からの参拝者が絶えない。その門前町に、御神酒の造り酒屋として『金陵琴平蔵』がある。
もともと蔵を営む西野家は徳島県小松島市の出である。その昔藍商として大成功し、酒造りを始めるにあたり米の豊富な讃岐にやってきた。藍から進化した化学部門も健在で大阪で商社として、国内のボールペンの青インキの何割かを扱っている。西野家は、初代のライバルがあの『紀伊國屋文左衛門』という古い商家。数年前の個人資産家ランキング全国5位の家であり、今でも小松島市民は西野家の土地を通らないと病院にも学校にも市役所にも行けないという絵に描いたような大金持ちである。
そんな西野家が営む『琴平蔵』は、『金陵の郷(さと)』という酒の資料館を併設しており、こちらは金比羅さんの観光コースにもなっているので敢えて説明はしない。この蔵の特徴は何にもまして中庭にある樹齢千年以上の巨大な楠である。この楠を蔵のシンボルとして長年奉ってきた。昔は、金比羅さんから天狗が飛んできてこの楠の枝で一休みしていたというが、今は、山からフクロウの親子が下りてきて巣を作っているらしい。
|
「金毘羅さんの表参道」
金毘羅さんの表参道
「参道口の金陵の郷」
参道口の金陵の郷
「門をくぐると庭の大楠と琴平蔵」
門をくぐると庭の大楠と琴平蔵
「金刀比羅宮旭社に奉献されたお神酒」
金刀比羅宮旭社に奉献されたお神酒
「年末には石段を登ってお神酒樽を担ぎ届けねばならない。酒井杜氏はじめ酒人さんにとっては結構な重労働。試しに琴平蔵から旭社まで30分以内に運んだ人には、4斗樽(中身)をあげるということ。申し込みは多度津工場へ。」
年末には石段を登ってお神酒樽を担ぎ届けねばならない。酒井杜氏はじめ酒人さんにとっては結構な重労働。試しに琴平蔵から旭社まで30分以内に運んだ人には、4斗樽(中身)をあげるということ。申し込みは多度津工場へ。
|