思いついたらおうちの近くから。さあ出かけよう。四国の酒蔵88箇所巡礼の旅


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第三十番酒蔵札所 「松翁 松尾酒造」
住所: 高知県香美市土佐山田町西本町5-1-1
TEL: 0887-53-2273
営業時間: 月曜〜土曜8時〜17時受付。日曜休(連絡があれば可能)。

[笑う門にはスカウトが来る]

 土佐山田地区は、古来より物部からの街道と大杉・繁藤からの街道が、それぞれの山地から交わる交通の要諦として通っており、米や物資の集積で大いに賑わった。ここに剣山に端を発する物部川水系の豊かな伏流水が加わって、醸造の町としても栄えるようになったのは、ごく自然の成り行きであった。もう一つの名産は「土佐打刃物」と呼ばれる鍛冶産業。ここ
『松尾酒造』7代目の松尾社長によると、一時、土佐山田町は「酒と刃物の町」として町興しをしようとしたが、それってよく考えたら「刃傷沙汰の町」ってことやん・・・と問題になって(ホントに刃傷沙汰も多かったらしいので)、取り止めになったとのこと。危ない危ない(笑)。
 しかし何といってもこの蔵の特徴は「日本一早い新米酒米」。それは、昔からこの地方が二期作の早場米の中心地だったからで、9月中旬には蔵開きを行う。
 松尾社長は高知県の酒蔵のリーダーの一人。「イベント大好き」「食べ歩き大好き」の四六時中満面笑顔の明るいおじ様。その笑顔は、この人は生まれてこのかた怒ったことがあるんだろうかと思わせるほどなのだ。以前も街で某テレビ番組から「おいしそうに飲み食いしている顔がとっても素敵」とスカウトされかかったそうな。ちなみに地元酒業界内においても、知らない人にもニコニコしながら近づいてくることから「喪黒福造」(藤子富士雄Ⓐの笑ウせぇるすまん)と呼ばれているようだ。しかしてその実態は、別に腹に一物があるわけではなく、あくまでも日夜ニコニコと「高知県で面白いこと」を求め歩いている地元に根を張ったプロデューサー社長です。


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「ついぶらりと歩いてみたくなる土佐山田の町並み」
ついぶらりと歩いてみたくなる土佐山田の町並み

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「明治時代にしてはすごくモダンな色使い」
明治時代にしてはすごくモダンな色使い

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「いつもはちきれんばかりの笑顔の松尾社長 怒ったらどんな顔になるんだろう?」
いつもはちきれんばかりの笑顔の松尾社長 怒ったらどんな顔になるんだろう?

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「蔵の中のプチ博物館」
蔵の中のプチ博物館
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龍河洞秘蔵の幻の酒
2007.12.24

 土佐山田から車で10分足らずで、全長4Kmの日本三大鍾乳洞のひとつ『龍河洞』に出る。ここは修学旅行コースに必ず入る高知観光の定番中の定番。中でも今回の話題は通常の「観光コース」ならぬ「冒険コース」。その更に奥に眠る『幻の酒』。

 「観光コース」はしっかりした通路や明るい照明の下、約30分で1Kmを探訪する普段着での巡回路。これに対して「冒険コース」は、のっけからヘルメット、ヘッドランプ、ツナギ、長靴が必要。足場も照明も無く、第一まともに立てる場所も無い。行程の殆どが匍匐(ほふく)前進。私も何年か前にトライしましたが、下着のパンツまで泥だらけになりました。また太っている人は挟まって出れないところが多々あり危険。(笑)

 そしてこの「冒険コース」よりまだ奥の支洞の窪みに、瓶詰めされた純米原酒を運び込み、毎年春から半年間、全く光のない暗黒の中で寝かせているという。地元の『松尾酒造』・『アリサワ酒造』・『高木酒造』の3蔵が合同で企画したらしい。なんと国指定天然記念物の中でのこんな荒業、この社長さん方ならやりかねん(札所28〜30番)。

 「冒険コース」を進むだけでも大変なのに、こんな奥の奥まで来るとなるとかなり小柄な人しか入れない。酒も一本一本を大事に手渡しリレーしないと運べない。おそらく、日本一「輸送に手間がかかっている清酒」(笑)ですね。毎年11月初めに日の目を見たときには、ラベルも殆ど泥だらけだそうです。コワイモノ見たさの人は通販有り。3本セットで5000円程度。詳しくは0887-52-1730まで。
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「昼なお暗い龍河洞入口」
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「洞内部 退出したら暗黒状態」
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「こんな状態です。箱はどうやっていれたんだ?」
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