思いついたらおうちの近くから。さあ出かけよう。四国の酒蔵88箇所巡礼の旅


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第三十七番酒蔵札所 「瀧嵐 高知酒造」
住所: 高知県吾川郡いの町勝賀瀬780-2
TEL: 088-897-0314
営業時間: 月曜〜金曜9時30分〜17時受付。土・日・祝日休。

[孟母三遷の教え]

 『高知酒造』は昭和18年に高知市、吾川郡、土佐郡と長岡郡の28の酒蔵が企業統合してできた酒蔵である。当初は『花の友』ブランドで高知市の鏡川沿いで操業していた。ところが、高度成長期の鏡川の水質悪化に伴い、高知市前里(今のイオンショッピングセンターの辺り)に移転。しかし、ここも護岸工事と再開発とで環境が悪化したため、平成元年に、「良い水がある」との専門家の調査に従い、現在のいの町の仁淀川沿いに再移転した。まさに孟母三遷の教え。
保守的で変化をあまり好まない酒蔵さんの中では白眉の実行力。

 選んだ土地に間違いはない。ご存じ仁淀川は、四万十川を凌ぐ水質を誇る、四国で三番目の大河。水辺利用率全国一。源流は吉野川と同じく石鎚山系である。いの町はその中流に位置し、空気清廉、盆地で温度差もそこそこあり酒造りには好適である。

 

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「いの町の山間」
いの町の山間
酒蔵さんから
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レストランあおぎの「つがにうどん」
2007.12.29

 最初に言っておくと「つがに」とは「もずくがに」の土佐での呼び方。簡単に言うと、あの「上海蟹」と同じものである。これが夏からの秋にかけての西土佐では川にウジャウジャいるという。

 「なにせ趣味は食べ歩きですから」と『高知酒造』の次代当主の松村さんご夫妻が推薦してくれたのが、仁淀川沿いを蔵より5分程下ったところにあるドライブイン『あおぎ』。朝早かったので、空いていた店内のメニューを見ると、何じゃこりゃ〜?
カレーライス、やきめし、ラーメン・・・と定番が続くメニューの最後尾に

・つがにうどん・そば(夏〜秋期)
・つがにラーメン(夏〜秋期)
 (そしてとどめに)
・つがにそうめん(夏〜秋期)

 これは凄い、ちょっと香川では食べれんわと、早速「つがにうどん」を注文。待つこと10分、出てきたのを見ると、うどんの上に茹でた「つがに」がそのまま1杯丸々放り込んであるだけ(面白過ぎて写真撮るのを忘れました)。食べてみると、やっぱりうどんに茹でガニを載せたそのまんまの味しかしない。これならわざわざうどんに入れる必要もないんでは・・・と思うが、うどんはともかく蟹は身もたっぷりで美味しいので文句なし。いやぁ、さすがに清流仁淀川ともなると料理に野趣もありますなぁ・・・って言うかどこまでもいっても野趣だけのような気もするが、これを川を眺望できる屋外のテラス(元物干し場?)で食べると、凄く気持ちが豪快になりました。

 お金を払って出る際に、出口に魚籠が置いてある。覗くとさっき獲れたばかりのような「つがに」が10数杯ゴソゴソ動き回っている。
「おばちゃん、これ売りもんなん?」
「1杯500円。容れもんはあるか?逃げ出したら捕まえられん。」
 う〜ん、本日中にここから室戸方面に6蔵を訪問して阿南廻りで高松に日帰り予定。後ろ髪を引かれるようでしたが、あっちこっちと「つがに」が逃げ回る車中で泣きながら長距離運転している自分の姿を想像して、また今度にしました。

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「レストランあおぎのファサード」
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「初めて見ると愕然とするメニュー」
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「テイクアウト用つがに」
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「仁淀川をのぞむテラス」
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