思いついたらおうちの近くから。さあ出かけよう。四国の酒蔵88箇所巡礼の旅


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第四十三番酒蔵札所 「藤娘酒造」
住所: 高知県四万十市中村新町4-5
TEL: 0880-34-4131
営業時間: 月曜〜金曜9時30分〜16時30分受付。

[日本最南端蔵にあとほんの少し?]

 中村(今の四万十市)は、足摺岬に至る高知県南西部の拠点となる商業の町。もともとは、15世紀に応仁の乱を逃れてこの地の所領に下ってきた一条家が京都に模して造った。人柄も風土も、一般的な土佐のいごっそう体質とは異なり、どことなく穏やかで落ち着いた雰囲気が漂う町である。

 『藤娘酒造』は、そんな中村の中心部の閑静な住宅街の中にある蔵である。焼酎ではなく清酒を実際に造っている蔵としては、ひょっとすると日本で最南端かも分からない・・・と高松国税局酒税課の方が言っていたのを聞き、実際に測ってみた。北緯32度59分35秒・・・九州熊本県の『美少年酒造』の方が、緯度にして僅か17分南にある。う〜ん、よしあと10kmくらい南に移転しようか(笑)。何にせよ地の果ての温暖な土地で酒造りに勤しんでいる。水はもちろん四万十川の伏流水。米も地元米を使用。

「今まで飲まれてきた味を踏襲するのが私の仕事」と話すのは杜氏の武田晴喜さん、75歳。蔵人時代から数えて55年目の超ベテラン。地元中村出身で中村から出たことがない。今でもここで夏は農業、冬は杜氏の仕事、とずっと変わらないリズムで生活しているし、恐らくこれからもそうだろう。若い時は中村高校でバスケット部。今は、休みに9歳のお孫さんの野球の試合を見るのが楽しみという優しいおじいちゃんでした。

 

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「閑静な住宅地の中にある蔵」
閑静な住宅地の中にある蔵

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「蔵人のお二人」
蔵人のお二人
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がねみそ
2008.01.05

 広大な汽水域を抱える四万十川下流は、海や川の幸が豊富。手長エビや天然うなぎ等、市内の料理店で食べられるものから、四万十のりやゴリ等、お土産物になっているものまである。でも、地元の人が家庭で何を食べているのかと聞くと、『藤娘酒造』のベテラン蔵人さん達が教えてくれたのが、この「がねみそ」。

 地元では「がねみそ」と発音しているが、要するに「かにみそ」のことらしい。34番札所の『高知酒造』の「本日の一言」欄でで紹介した通り、高知県西部では、8月から9月にかけて、海に出て産卵する前のツガニがたくさん獲れる。近所の川にみんなでそれを獲りに行って持ち帰り、生きたまま甲羅だけ取り去り、そのまま殻ごとつぶしてペースト状にし、更に糠を加える。これを鉄板の上でお好み焼き状に焼いていく・・・というもの。これが「がねみそ」。

 「こればっかりは、食べてみんと味は分からんぜ」と教えてくれるが、一年にその季節だけ、しかも地元の一般家庭でしか食べられない料理。四万十川の流域開発や地球の気候の変化によってツガニが手に入り難くなる前の今のうちに、機会を見つけて是非食べておきたいメニューの一つであります。

 
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がねみそ 2008.01.05
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