長浜からの挑戦
2008.02.08
光あるところに陰がある。まこと栄光の陰に数知れぬ飲食店の姿があった。命をかけて歴史を創った陰のお店達。だが人よ、名を問うなかれ。闇に生まれ闇に消える。それが「人の世の定め」というもの。(何だか仰々しい前置きになってしまってご免なさ〜い)
四国で「ちゃんぽん」と言うと、今、売り出し中の「八幡浜ちゃんぽん」が有名である。市内で20軒のちゃんぽんの店が覇を争う。だが八幡浜から車で20分の長浜に、「長浜ちゃんぽん」を売り出しているただ1軒のお店があった。八幡浜に先んじること30年、今をときめく「八幡浜ちゃんぽん」という大軍にたった一騎で挑んでいる「長浜ちゃんぽん」。それがこの『よりみち』である。
ご店主さんは30年前に脱サラでお店を始めた。「何故ちゃんぽんか?」はよく覚えていない。「たまたま」だそうだ。どうやら単なる思いつきらしい。そのことは、「喫茶」プラス「お好み焼き」プラス「ファミリーレストラン(どこが?)」と、後から後から付け足し付け足ししている看板を見ると、よく分かる。(笑)
店内は、怪しいキッチュとトリッキーの嵐。まずは入口。国道に面している方は実は裏口。ホントの入口は裏の看板側から入ったところにあり、一見民家の玄関口。扉の上に「AM8:00〜店主ねむくなるまで…?」と、明らかに「マジック」で書かれている。「フロムドーン ティルタスク」ではないが、分かり易くて小粋な?表現。ただ、ご店主の夜更かし具合までは誰にも分からない。閉店していれば、その日のご店主は取り敢えずもう眠くなった・・・ということが分かるだけ。ちょっと格好いい。(笑)
冷水器が故障しており、「一身上の都合により故障」という張り紙。ご丁寧に給水口に胡椒の瓶まで置いてある。「これ見て。大概の人には受けるんよ。」と笑うご店主。そんなことより、まず修理せんかい。(笑)
このお店なら、問題のちゃんぽんの味は・・・と、まるでお化け屋敷に入る前のワクワクドキドキの期待感と一抹の不安感を抱きながら、しばし待たせて頂いた。おおっ!ちゃんと『よりみち』の名入りの器で出てきたではないか。ちゃんぽん専門店の風格ですなぁ。ん、味は美味しい。・・・と言うか、心配していたほどでなく案外まともだったので、その分、美味に感じられるのか? これは、人の心のアヤを読んだマーケティングなのかも。とすると、このお店の怪しい内装も実は計算ずくか? いやいや、絶対行きあたりばったりに違いないよね。(笑)
何にせよ、この、歴史の陰に埋もれかかっている「長浜ちゃんぽん」のお店『よりみち』1軒だけで、光が当たっている「八幡浜ちゃんぽん」のお店20軒余りに十分に対抗出来るパワーがある、ということを確認しました。
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「国道が直角に曲がるところに非常に目立つ看板」
「国道が直角に曲がるところに非常に目立つ看板」
「わかりやすい営業時間」
「わかりやすい営業時間」
「念入りにコショウまの瓶まで置いてある」
「念入りにコショウまの瓶まで置いてある」
「ご店主 昼過ぎから夕方までは大声で呼んでください。」
「ご店主 昼過ぎから夕方までは大声で呼んでください。」
「問題の長浜チャンポン 器に『よりみち』の名入りがゴージャス」
「問題の長浜チャンポン 器に『よりみち』の名入りがゴージャス」
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