挨拶の好きな町
2008.01.20
東京から来た「自称門外漢」の宇都宮社長によると、卯之町は「挨拶の好きな町」なんだそうだ。とにかく人と目があったなら、知らない相手からもごく普通に「こんにちは」と挨拶をされる。そんな訳だから、旧知の仲だと、うっかり相手に気がつかずに挨拶をしなかっただけでかなり怒られるそうで、町を歩いていても忙しなくてしょうがない。
極め付けはタクシーで、お客さんを乗せて運転していても、歩道を知人が歩いているだけでいちいち窓を開けて挨拶するので、なかなか目的地に辿り着かない(笑)。当然ながら、カーライフも、運転しながら挨拶が出来るようになって初めて運転技術が一人前と見なされるという。「よそ見運転禁止キャンペーン実施中」の警察の交通課が聞いたら、卒倒しそうな地域である。
都会からすれば、「何て素晴らしいことなの!」であるが、別にこれを町ぐるみで推奨している風でもなく、昔からごく当たり前に行われてる習慣らしい。お蔭で、見知らぬ他所者が善からぬことを企もうという気分にもならない温かい雰囲気である。
これは、昔から卯之町が商業の町として色々な人の出入りが多かったことと、南予の中でも勤勉で生真面目な気風の強い町だったからに他ならない。外からは全く目立たないが、これからも永年に亘って脈々と受け継いでいって欲しい習慣・・・いや、もはや立派な「文化」である。