思いついたらおうちの近くから。さあ出かけよう。四国の酒蔵88箇所巡礼の旅


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第六十二番酒蔵札所 「小富士 島田酒造」
住所: 愛媛県東温市志津川1445
TEL: 089-964-2111
営業時間: 日曜、祝日を除く10時〜15時受付。

[高橋恵子じゃなけりゃイヤ]

 その改修者・足立重信に因んで名づけられた重信川は、道後平野に向かって広大な扇状地を形成している。その扇の要の部分がここ重信町である。中でも『島田酒造』がある北吉井地区は、重信川の伏流水に恵まれて昔から井戸が多い地域である。近くには明治時代の日本名水百選が残る。

 1750年創業の『島田酒造』は、現在54歳の島田社長で4代目。島田社長は長男でもなく、蔵を継ぐはずではなかった。好きで目指した武蔵野美術大を卒業後、デザイン会社に入社。ところが、長男も次男も蔵を継がないということになり、就職4年目に呼び戻された。その際に親族から要請されたことは何と「3、4年で穏やかに蔵を畳んで欲しい」ということ。つまり整理に帰らされたのである。とんでもない依頼であるが、当の本人は「何とか期待に応えようと、見よう見まねで頑張っていたら蔵はそのまま続いてしまったんです」と飄々としている。
 
 趣味は、東京をはじめ全国に食べ歩きの旅に出ること。酒造りに必要な味覚を鍛える為ということであるが、はっきり言って「ちょいワル親父」の言い訳にしか聞こえない。訳あってバツイチの島田社長は、以前、人伝に無理をお願いして女優の高橋恵子とお茶をご一緒させて頂いた。それ以来、何を思ったか不届きにも、高橋恵子こそが運命の相手・・・と勝手に心に誓い、周囲の諌めも聞かず「再婚するなら高橋恵子じゃなきゃ嫌だ!」と我儘言い放題の毎日である。(笑)

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「重信川」
重信川

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「街道沿いの蔵正面」
街道沿いの蔵正面

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「今でも窯を使っている」
今でも窯を使っている

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「普段はまじめな島田社長」
普段はまじめな島田社長
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『野間商店』のとら巻き
2008.01.22

 グルメなちょいワル親父の島田さんに教えて貰った重信町の名物が「とら巻き」。早速、この「とら巻き」を求めて、伊予鉄横河原駅前の『野間商店』にお邪魔した。ガランとした店内は、商店というよりはむしろ菓子工場。
 
 何度も呼ぶが誰も出てこない。いい加減諦めて帰ろうとしたら、おじさんがノッソリと登場した。お目当ての「とら巻き」を頼むと、二本しか残っておらず、それを貰う。何のことはない、つぶ餡をタルト生地で巻いたもの。なるほど、生地の焼き跡が虎の縞模様に見える。1本170円也。
 
 島田さんの紹介だと言うと、気さくに話をしてくれた。「とら巻き」を発案したのは50年前。もちろんこのおじさんではないだろうが・・・。節分の時には近所の小学校に配っていたので、この辺りの大人はみんな覚えてくれている。最近、テレビで紹介されて再びブレイクしているらしい。中には『野間商店』で170円で買って、ネットで300円で売っている強者もいるらしい。

 帰りの車中で頬張ると、何とも言えないとても懐かしい味がして、確かに昔の和菓子はこんな味だった・・・と、子供の頃の味覚が蘇った。
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「横河原駅前の店舗」
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「御主人」
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「パック入りのとら巻き」
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