帯屋町太郎
2008.01.21
銀座に『すきやばし次郎』という有名な寿司屋さんがある。高知市の人に「すきやばし次郎さん」のお顔について尋ねてもおそらく殆ど誰も知らないだろうが、「おびやまち太郎さん」のことを聞くと、地元の人ならほぼみんながみんな答えられる。ミシュランの三つ星店に匹敵(但し高知限定)するこの『帯屋町太郎』とは、実は飲食店ではなく、高知市の帯屋町商店街近辺を徘徊しながら誰彼かまわず元気よくあいさつして回る「変なおじさん」のこと。ただあいさつするだけで、仙台市の『仙台四郎』のように訪れたお店が後々繁盛するか・・・というとそういう話は全くないようである。反面、一説には女性、特に女子高生には積極的に声をかけるようだとの定説もある。どうやら、ただの困ったおじさんらしい。(笑) 最近では同じような名物として『わが名はジュリー』という人も出没するらしい。高知ってそういう土地柄なの?(涙)
どこの誰かもいつどこで出没するかも誰も知らないが、とにかく高知市では超有名人。市長選に立候補したとしても、選挙活動無しのまま、かなりのところまでいくだろう。かと言って、どこぞの「えせ有名人」のようにテレビカメラが待ち構えているところに偶然そうに現れたりはしない。かなり奥ゆかしい方である。
高知で『帯屋町太郎』にあいさつされたなら、それだけでもう君も立派な高知県人である。「はりまや橋」や「桂浜」で写真撮るよりも、ずっとずっと自慢出来るぞ。但し高知市内だけで、だけど。