思いついたらおうちの近くから。さあ出かけよう。四国の酒蔵88箇所巡礼の旅


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第二十五番酒蔵札所 「安芸虎 有光酒造」
住所: 高知県安芸市赤野甲38-1
TEL: 0887-33-2117
営業時間: 平日9時〜17時30分受付。

[大空の漢]

 赤野町は、安芸市と芸西村の境にある町。16世紀、安芸国虎(土佐統一途上の長宗我部元親に最後まで抵抗した人物)の居城である安芸城郊外で栄えた商業地であったそうな。現にここ『有光酒造』を南に出たところの海岸にも、その安芸国虎の大合戦の名残がある。『安芸虎』という酒名も、別に阪神タイガースのャンプ地に因んだ訳ではなく、この国虎にあやかったということである。このような歴史を持つここ赤野から室戸方面にかけては、東土佐独特の気質があり、須崎あたりから向こうの西土佐に対しては何かにつけて対抗心を持っている(もっとも高知中央部には怖いので頭を下げる)・・・というのは、この有光社長だけではないらしい。(「・・・と、書いとってね」と社長談。)この社長、昔、須崎と何かあったようだ。(笑)
 この辺りは地下水脈の流れが複雑に絡み合っていて、ここの水は赤野川の伏流水ながら、隣の芸西村とは全く水質が異なる軟水である。よって流行りの淡麗辛口は造れないし無理して造らない。むしろ、ゆっくりと飲める柔らかくて反面芯の強い酒が身上。
  『有光酒造』は、江戸時代から続いており、現在4代目となる有光社長。家は代々の山持ちで、大学も林業科で林業経営を勉強した。実のところ、酒造りはあくまで趣味と考えていたこともあったらしい(「監督官庁には内緒にしといてね」とのこと。もうみんな知ってるけど 笑)。あれやこれやと多趣多才でお話をしていて楽しい社長。「そうね、若い頃からずっと山でパラグライダーをやっていたんです。子供が出来たのを機に『危ないことはもう止めて』と奥さんに止められてしまいまして・・・。でも好きなことは諦めきれないので、今でもラジコンモーターグライダーを海岸で飛ばしてはささやかな抵抗を試みているんですわぁ。」と笑い飛ばすプチ頑固者。 
 「ポリシーですか?う〜ん、意味のない喧嘩をしたり無理をしたりしないのが私の生き方なんで。」と言いながらも、「でもやっぱり須崎だけには負けとうないです!(だから何かあったの?)」とニコニコ笑う「土佐のいごっそう」です。

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「赤野川にかかる橋から見る蔵の遠景」
赤野川にかかる橋から見る蔵の遠景

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「蔵の前面」
蔵の前面

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「いつもニコニコ有光社長」
いつもニコニコ有光社長
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近くの穴場情報
趣味の焼鳥屋 『とり杉』
2007.11.27

 『有光酒造』さんによると、3分ほど国道沿いに西に歩くと、道から一段下がったところに隠れるようにプレハブが建っている。ここは、赤野の人はみんな知っているけど赤野から一歩出たら誰も知らない「持ち帰り専門」の焼き鳥屋。

近所の人の評判では
・店主は絶対に趣味でやっている。
・昼間は釣りをしていて焼き鳥よりも釣りに力が入っているので、釣れたら帰ってこない
・日が暮れて釣りが出来なくなったら、しょうがなしに店を開けている。
・だいたい、持ち帰り専門の焼鳥店なのに夜しか開けないのはなんで?。
と、文句ばっかりタラタラ。
でも、「何故かおいしい」という評判。

実際に店舗を訪れてみると写真の通り。
・非常に分かり易いお品書きが入口扉に書いてある。
  串一本60円
・きちんと営業案内も出している
  営業日 火 木 土・・・

見るからにやる気が感じられない・・・と言うか、営業日でも何時に開けるのかはマチマチな上、何のお知らせもなくそのまま最後まで開かない日もしょっちゅうあるとのこと。
つまり「開いている状態に遭遇したらラッキー」という空飛ぶ円盤のような店ですね。
それでも、買いに行く価値はあるらしい。

こうなると、赤野町の人は自分の都合では焼き鳥が食べられない。
そう。今夜、焼き鳥が食べられるかどうかは、今日のおっちゃんの釣果が大漁だったかどうかで決まる。困ったことである。
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「かろうじて看板がある」
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「持ち帰り店なのに平日の昼間から閉まっている。」
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「営業日 火 木 土 焼き鳥一本60円」
「営業日 火 木 土 焼き鳥一本60円」
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