「ここら辺だけのものですか・・・?」と悩んでくれた『司菊』の苛原さん。「う〜ん、やっぱりあれか?」「いや、やっぱり止めといた方がいいか?」と独りで逡巡しながらとにかく教えてくれたのが、穴吹川沿いの名所『恋人峠』。
穴吹川が吉野川と合流する穴吹の町から、川沿いに上流へ10数キロ国道を遡上する。道路もところどころ対抗困難な一車線に変わりながら川も流れを急にして、周りは断崖絶壁の奇勝。と、ここにいきなり、華々しい看板とハートマークのモニュメントと鍵の列が登場。『恋人峠』とルビ無しで書き込まれているものの、たもとの橋の表示は「こいとばし」。どうやら「恋人(こいと)」の字を無理矢理「恋人(こいびと)」に呼ばせたいらしい。
ここには、平家の御姫様の悲しい恋物語が言い伝えとしてある。その物語自体は素朴で趣のあるものだけど、イラスト入りの看板はキッチュでパッチもん(偽モノ)の怪しい匂いがプンプンと漂う。しかもどこかで見たような、「この金網に鍵を架けると二人の愛は結ばれます」と結婚式のキャンドルサービスのような、安っぽいふれこみのモニュメント。これと全く同じもんが瀬戸大橋のたもとにもあったぞ〜、ごるわぁ!。
しかも、別の看板には意味不明のキャッチフレーズ「ラッキー7 777の町・穴吹」。なんじゃこりゃぁ!パチンコ屋が多い町ということだろうか?それとも7並べの全国大会があるのだろうか?・・・とよく読んでみると、 どうやら穴吹町の郵便番号が777ということにこじつけて、町が無理矢理、「救世主の北斗七星を模るような配置」で町内のポイントに伝説の「宮殿(そう書いてある)」を創ってしまったようだ。アタタタタ。結果、ここ『恋人峠』もその「宮殿」の一つにされてしまったというホントに悲しい物語。
詳しくは美馬市のホームページ
http://www.city.mima.lg.jp/4/64/000296.html
いやぁ、この「7つの宮殿」、昼間だからこそ笑えるが、夜中だったらこんな不可解で怪しげなモニュメントには絶対一人では行かんぞぉ。アタタタタ(くどい)。
こいつは正真正銘、確かにここだけのもんですわ。でも、教えてくれなかった方が良かったかも・・・(笑)。